転職活動を始めると、まず気になるのが求人票です。
「月給はいくら?」
「年間休日は何日?」
「福利厚生は充実している?」
このように、給与や休日などの条件を比較しながら、応募する企業を探している方も多いのではないでしょうか。もちろん、給与や休日は働くうえで大切な条件です。
ただ、求人票を見るときに「条件の良さ」だけで判断してしまうと、入社後に「思っていた仕事と違った」「こんな働き方だとは思わなかった」と感じてしまうことがあります。求人票には、給与や休日以外にも、企業選びのヒントになる情報がたくさん詰まっています。大切なのは、書かれている情報をそのまま受け取るのではなく、「実際に自分が働いたらどうなるのか」までイメージして読むことです。今回は、転職活動で特に見落としやすい3つのポイントをご紹介します。
①「職種名」だけで仕事内容を判断しない
求人票を見ると、最初に目に入るのが「営業」「事務」「販売」「企画」といった職種名です。ただし、同じ職種でも、企業によって仕事内容は大きく異なります。例えば営業職の場合、新規顧客の開拓が中心の会社もあれば、既存顧客へのフォローが中心の会社もあります。事務職でも、データ入力が中心なのか、電話対応や来客対応、営業サポートまで担当するのかによって、実際の働き方はまったく違ってきます。
そのため、求人票では職種名だけではなく、「具体的に何をする仕事なのか」を確認することが大切です。例えば、
どのような業務を担当するのか
誰と関わる仕事なのか
顧客対応はあるのか
新規開拓があるのか
チームで進めるのか、一人で担当するのか
といった部分までチェックしてみましょう。「営業業務全般」「事務作業をお任せします」といった表現だけでは、入社後の姿が見えにくいこともあります。
分からない部分があれば、面接で、
「入社後は、まずどのような業務を担当することになりますか?」
「一日の仕事の流れを教えていただけますか?」
と聞いてみるのもおすすめです。「営業だから応募する」「事務だから応募する」のではなく、「どんな仕事をする営業なのか」「どんな事務なのか」まで見る。これだけでも、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
②給与は「金額」ではなく「内訳」を見る
求人を比較するとき、どうしても目がいくのが給与です。
「月給30万円」
「月給25万円〜」
「年収500万円可能」
など、数字は非常に分かりやすいため、つい金額だけで比較してしまいます。しかし、ここでも注意したいポイントがあります。例えば同じ「月給30万円」でも、その内訳によって条件は変わります。特に確認しておきたいのが、固定残業代が含まれているかどうかです。固定残業代が含まれている場合、表示されている月給だけを見るのではなく、
「基本給はいくらなのか」
「固定残業代はいくらなのか」
「何時間分の残業代が含まれているのか」
といった部分まで確認することが大切です。また、「賞与あり」「昇給あり」という記載についても、具体的な支給条件や実績などが分からない場合があります。もちろん、すべてを求人票だけで判断する必要はありません。気になる部分があれば、面接や転職エージェントを通じて確認しておきましょう。給与は、転職後の生活に直接関わる大切な条件です。だからこそ、「月給はいくらか」だけではなく、「その金額は何で構成されているのか」まで見ることが重要です。
③「年間休日」だけで働き方を判断しない
「年間休日120日以上」
このような求人を見ると、「休みが多くて良さそう」と感じる方も多いでしょう。もちろん年間休日は重要なチェックポイントです。ただし、年間休日の数字だけでは、実際にどのようなペースで休めるのかまでは分かりません。例えば、「週休2日制」と「完全週休2日制」は同じように見えて、意味が異なります。また、「土日休み」とは限らず、シフト制で平日に休む仕事もあります。
そのため、求人票では、
年間休日は何日か
完全週休2日制なのか
休日は何曜日なのか
シフト制なのか
土日勤務はあるのか
年末年始や夏季休暇はあるのか
といった点も確認しておきたいところです。特に大切なのは、「休日が何日あるか」だけではなく、「自分が希望する休み方ができるか」という視点です。例えば、家族との時間を大切にしたい人であれば土日休みが合っているかもしれません。一方で、平日に休みを取りやすい仕事のほうが、自分のライフスタイルに合う人もいるでしょう。「年間休日120日だから良い会社」と決めつけるのではなく、自分にとって働きやすい休日の取り方なのかまで考えてみることが大切です。
求人票は「自分が働く姿」を想像しながら読む
求人票を見るとき、給与や休日などの条件をチェックすることはもちろん大切です。ただ、それだけでは企業とのミスマッチを防ぐことはできません。今回ご紹介した3つのポイントを整理すると、
仕事内容は、職種名だけではなく具体的な業務を見る。
給与は、総額だけではなく内訳を見る。
休日は、日数だけではなく実際の休み方を見る。
この3つを意識するだけでも、求人票の見え方は大きく変わります。そして、もう一つ大切なのが、「自分がそこで働いている姿を想像すること」です。
「朝は何時に出勤するのか」
「どんな人と仕事をするのか」
「一日の大半を何に使うのか」
「休日はどのように過ごせるのか」
求人票を読みながら、こうしたことまでイメージしてみてください。もちろん、求人票だけでは分からないこともたくさんあります。だからこそ、気になることは面接で質問したり、転職エージェントに確認したりすることも大切です。転職は、単純に「条件の良い会社」を探すことではありません。
「自分が納得して働ける会社」を探すこと。
求人票を見るときも、その視点を持っておくことで、入社後の「こんなはずじゃなかった」を減らすことができるはずです。