私たちは、スポーツ経験者を中心に多くの方の就職・転職サポートを行っています。競技生活を全力で取り組んできた方に多く見られるのが、引退後に訪れる「燃え尽き症候群」のような心理状態です。これまで目標に向かって全力を注いできた分、競技をやめた途端に虚無感や焦燥感を感じる方が少なくありません。
今回は、こうした燃え尽き症候群を防ぎ、引退後の人生で充実感を持ちながら歩むための「第二のキャリア」の考え方をご紹介します。
1. 燃え尽き症候群が起こる理由
競技生活では、勝利や目標達成がモチベーションの中心でした。毎日の練習、試合、チームメイトとの切磋琢磨は、生きがいや自己肯定感の源になっていた方も多いはずです。しかし引退すると、日々の目標や達成感が急に失われます。その結果、自分の存在意義を見失ったり、次の目標に向かう気力を失ったりすることがあります。
これは決して珍しいことではなく、多くのアスリートが経験する心理的な変化です。しかし、予めキャリアの準備や考え方を整理しておくことで、この燃え尽き感を大きく軽減することが可能です。
2. 第二のキャリアを考えるメリット
第二のキャリアとは、引退後の人生で取り組む仕事や活動のことです。スポーツで培った経験を活かす方法もあれば、まったく新しい分野に挑戦する方法もあります。
第二のキャリアを意識することには、次のようなメリットがあります。
目的意識の維持:目標を持つことで、日々の生活にメリハリが生まれます
自己肯定感の向上:新しい挑戦で成果を得ることで、自分の価値を再確認できます
スムーズな社会適応:仕事や学びを通じて社会との接点を持つことで、孤立感や不安を軽減できます
第二のキャリアを準備しておくことで、燃え尽き症候群に陥るリスクを大きく減らすことができます。
3. 第二のキャリアを考える3つのステップ
オーサムでは、引退後のキャリア設計を支援する際に、以下の3つのステップをおすすめしています。
① 自己理解を深める
まずは、自分の強みや価値観、やりたいことを整理します。競技経験から得た能力や習慣も、社会で活かせるスキルとして棚卸ししてみましょう。たとえば、チームワークや継続力、目標達成のプロセス管理などは企業でも非常に価値のあるスキルです。
② 興味・関心を広げる
引退後の選択肢は幅広くあります。競技関連のコーチや指導者、スポーツビジネスの分野だけでなく、全く新しい業界や職種に挑戦することも可能です。幅広く情報収集し、自分に合いそうな分野をリストアップすることで、次のステップのイメージが湧きやすくなります。
③ 小さく行動してみる
実際に動くことで、自分に合ったキャリアが見えてきます。インターンやボランティア、アルバイトなど、無理のない形で経験を積むことが大切です。小さな成功体験が自信になり、燃え尽き感を防ぐ効果もあります。
4. 燃え尽き症候群を防ぐ心構え
引退後は、焦らず自分のペースで歩むことが重要です。競技の世界では短期間で結果を求められることが多いですが、第二のキャリアでは長期的な視点が必要です。また、支えてくれる人や専門家の存在も大切です。オーサムでは、キャリア相談を通じてアスリートが自分の価値を再確認し、社会で活かせる道を一緒に考えるサポートを行っています。
引退後の“燃え尽き症候群”を防ぐ | まとめ
スポーツ人生を全力で駆け抜けた後、燃え尽き症候群を経験することは珍しくありません。しかし、第二のキャリアを意識し、自己理解を深め、小さな行動を積み重ねることで、充実した引退後の人生を築くことができます。
オーサム株式会社では、引退後のキャリア設計や転職支援を通じて、アスリートが自分の強みを活かし、第二の人生を充実させるためのサポートを行っています。スポーツで培った力を、次のステージで最大限に発揮できるよう、一緒に考えていきましょう。