就職活動や転職活動、さらにはキャリアチェンジを考えるとき、必ずぶつかるのが「自己分析」の壁です。自分を知ることは、目指す方向を定めたり、自信を持って自己PRを語るうえで欠かせないステップです。しかし、忙しい日々の中で自己分析にまとまった時間を取るのは難しい――そう感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、忙しい社会人や学生でも無理なく取り組める「週1時間」でできる自己分析の習慣化術をご紹介します。「継続できること」にフォーカスした方法なので、忙しさに左右されず、自分の軸を育てることができます。
なぜ「週1時間」でいいのか?
自己分析というと、数時間かけてノートをびっしり埋めたり、ワークシートを何十ページもこなしたり……といったイメージを持つ人も多いはずです。しかし、それでは続きません。大切なのは、「継続すること」と「自分の言葉で振り返ること」です。週にたった1時間でも、意識的に自分の過去・価値観・未来を見つめる時間を確保すれば、じわじわと自己理解は深まっていきます。1回の深掘りよりも、積み重ねが大事なのです。
習慣化のための3ステップ
ステップ1:曜日と時間を固定する
まずは「週に1回、いつやるか」を決めましょう。おすすめは、日曜夜や月曜の朝など、気持ちをリセットするタイミングです。スマホのリマインダーを設定しておけば忘れることもありません。この1時間を「自分を整える時間」として確保し、予定としてカレンダーに入れることが習慣化の第一歩です。
ステップ2:「書き出す」を習慣にする
自己分析に最も効果的なのは、「書き出す」ことです。頭の中で考えているだけでは、思考は堂々巡りになりがちですが、紙やPCに書き出すことで、思考が明確になります。
具体的には、以下のようなテーマを用意して、毎週1つずつ答えていきます。
・最近うれしかったこと、なぜそれがうれしかったのか?
・過去の成功体験とその要因は?
・苦手なこととその理由
・人からよく言われる自分の特徴
・子どものころの夢と、その背景
こうした問いは、1つあたり15〜20分で十分。少しずつ、自分の内面にある「価値観」や「行動パターン」が見えてくるはずです。
ステップ3:「見返す時間」を作る
自己分析の目的は、書いたことを「活かす」ことです。せっかく書き出しても、それを放置してしまっては意味がありません。月に1回ほど、これまでの記録を見返す時間を取りましょう。すると、「自分が大切にしている価値観」や「得意なこと・苦手なことの傾向」など、共通点が見えてきます。これが、自己PRや志望動機の“土台”となります。たとえば、「誰かの成長を支えるときにやりがいを感じている」ことに気づけば、人材育成や教育業界が向いている可能性も見えてくるでしょう。
忙しい人ほど、短く・深く・続ける
仕事に勉強に忙しい日々。だからこそ、「長時間の自己分析」は続きません。1回の自己分析が10点でも、週1回やれば1ヶ月で40点、半年で240点に届きます。続けた人だけが、「自分」という一番の武器を手に入れられるのです。
「自己分析」の習慣化 | まとめ
忙しくても自分のキャリアに納得感を持ちたい。そんな人こそ、週に1時間の「自己分析習慣」を取り入れてみてください。
曜日と時間を決めて予定に組み込む
書き出すテーマを毎週1つ用意する
月に1回は見返して、自分の軸を言語化する
たったこれだけでも、数ヶ月後には「自分が何者で、どんな道を歩みたいのか」が見えてきます。自分の人生のハンドルを、自分の手で握る準備を、今からはじめてみましょう。