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自己PRが浮かばない人こそやるべき3つのワーク

転職活動の履歴書や面接で必ず問われる「自己PR」。しかし多くの人が、「自分には特別な経験がない」「何をアピールしていいか分からない」と悩みます。特に、これまで目の前の仕事に懸命に取り組んできた人ほど、「自分の強み」を言葉にすることに苦労しがちです。

でも安心してください。自己PRは「才能」や「目立った実績」が必要なものではありません。大切なのは、「自分がどんな価値を提供できる人なのか」を、相手に伝わる形で言語化することです。
今回は、自己PRが浮かばないと感じている人こそ取り組むべき、3つのワークをご紹介します。

1. 小さな成功体験を棚卸しする「エピソードリスト作成」

まずは、これまでの仕事や活動の中で「嬉しかったこと」「人に感謝されたこと」「努力が報われたと感じた瞬間」を思い出してみましょう。

たとえば:

・接客中、お客様に「あなたのおかげで助かった」と言われた
・チームでの業務改善に貢献し、作業時間を短縮できた
・地味な作業をコツコツ続けて、ミスが減った

これらは一見すると「地味」なことに思えるかもしれませんが、実はその人らしさがにじみ出る、立派なPR素材です。
ひとつひとつを丁寧に書き出すことで、自分でも気づいていなかった“強みの傾向”が見えてきます。

2. 周囲からの評価を集める「他己分析」

自分の良さは、自分では見えにくいものです。だからこそ、信頼できる同僚や友人に「私の長所って何だと思う?」「どんな場面で頼りになると感じる?」と聞いてみるのも有効です。

他者の視点から出てくるキーワードは、自分では気づけなかった資質を明らかにしてくれます。たとえば「いつも冷静で周囲を安心させてくれる」と言われたら、それは“安定感”や“信頼性”といった強みにつながります。この「他己分析」を複数人に行うことで、自分を客観視するヒントになります。

3. 強みを活かせる行動パターンを探す「価値観ワーク」

自己PRを考える上で欠かせないのが、「自分にとっての充実感の源は何か?」を知ることです。つまり、「どんなときにやりがいを感じるか」「どんな働き方を大切にしたいか」といった“価値観”を明確にすること。

以下のような問いを自分に投げかけてみてください。

・仕事をしていて「時間を忘れるほど集中した」のはどんな場面?
・「もっとこうしたい」と改善意欲が湧いたのはどんなとき?
・「この瞬間が好き」と思えたのはどんな仕事?

このような問いに答えていくと、自分の“原動力”や“強みの使いどころ”が浮かび上がってきます。

自己PRとは「自分のらしさ」の翻訳作業

自己PRに正解はありません。大切なのは、「どんな環境で、どんな強みを、どう発揮できるか」という“自分の言葉”を見つけることです。今回紹介した3つのワークを通じて、自分の過去・周囲の声・価値観を丁寧に整理することで、自然と「これが私らしい」という表現が見つかります。「自己PRが浮かばない…」と感じている人こそ、ぜひこの3つのワークにじっくり取り組んでみてください。あなたらしさは、すでに日々の中にあります。それを掘り出して、相手に伝わる言葉にすることが、キャリアの第一歩となるはずです。

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