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「やりたいこと」より「できること」を選ぶべき理由

就職活動や転職活動において、よく耳にするのが「やりたいことを仕事にしよう」という言葉です。

確かに、自分の興味や関心に沿った仕事を選ぶことは大切です。しかし一方で、「やりたいこと」を最優先にして選んだ結果、ミスマッチや早期離職につながってしまうケースも少なくありません。では、なぜ「やりたいこと」よりも「できること」を基準にした方が良いのでしょうか。

「やりたいこと」は変わりやすい

まず前提として、「やりたいこと」は非常に曖昧で変化しやすいものです。
・なんとなく興味がある
・イメージだけで魅力を感じている
・周囲の影響でそう思っている
こうした状態で選んだ仕事は、実際に働き始めたときに「思っていたのと違う」と感じやすくなります。さらに、人の興味や価値観は経験によって変化します。数年後には、まったく別のことに関心を持っている可能性も十分にあります。つまり、「やりたいこと」だけを軸にすると、判断が不安定になりやすいのです。

「できること」は再現性がある

一方で「できること」は、過去の経験や実績に基づいたものです。
・継続して努力できる
・チームで成果を出した経験がある
・目標に向かって改善を繰り返せる
こうしたスキルや行動特性は、環境が変わっても再現しやすい強みです。

企業が評価するのも、「何をやりたいか」より「どのように成果を出せるか」という点です。つまり、「できること」をベースに仕事を選ぶ方が、活躍できる可能性が高く、評価にもつながりやすいのです。

成果が出ると「やりがい」に変わる

多くの人が見落としがちなのが、「やりがいは後から生まれるもの」だという点です。
最初から強い興味がなかった仕事でも、
・成果が出る
・周囲から評価される
・できることが増える
こうした経験を積む中で、「楽しい」「もっとやりたい」という気持ちが芽生えてきます。

逆に、どれだけ「やりたいこと」でも、成果が出なければ自信を失い、モチベーションは下がってしまいます。

だからこそ、最初の選択では「成果を出しやすい環境=できることが活かせる仕事」を選ぶことが重要です。

「やりたいこと」を否定する必要はない

ここまで読むと、「やりたいことは意味がないのか」と感じるかもしれません。
しかし、そうではありません。重要なのは優先順位です。
・まずは「できること」で成果を出す
・その中で興味や関心を広げていく
・徐々に「やりたいこと」に近づけていく
この順番で考えることで、現実と理想のバランスを取ることができます。

いきなり理想を追いすぎるのではなく、現実的に“勝てる場所”を選ぶことが、結果的に理想への近道になるのです。

スポーツ経験者にこそ当てはまる考え方

スポーツ経験者は特に、「やりたいこと」にこだわりすぎる傾向があります。
・好きな競技に関わりたい
・スポーツ業界で働きたい
もちろん素晴らしい志向ですが、競争が激しい分、簡単に結果が出るとは限りません。

一方で、
・継続力
・目標達成力
・チームでの貢献力
といった強みは、さまざまな業界で高く評価されます。まずはそれらを活かせる環境で成果を出し、そこからキャリアの選択肢を広げていく方が、結果的に可能性は大きくなります。

「できること」が未来を広げる

キャリア選択において大切なのは、理想だけで判断するのではなく、現実的に成果を出せる道を選ぶことです。
・「やりたいこと」は変わる
・「できること」は積み上がる
・成果が出ればやりがいは後からついてくる
この視点を持つことで、選択の精度は大きく変わります。最初から完璧な答えを見つける必要はありません。まずは、自分の「できること」を軸に一歩踏み出すこと。その積み重ねが、結果として「本当にやりたいこと」にたどり着くための最短ルートになります。

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